モーゲージバンカーとは
住宅ローン専門会社の総称「モ一ゲージバンカー」は、金融機関として非常にユニークな存在。
銀行などとは違って、顧客に貸し出す住宅ローンの原資(資金)を持っていません。
では、どこが資金を提供するかと言うと、廃止が決まっている住宅金融公庫なのです。
モーゲージバンカーと金融公庫
金融公庫は、「住宅金融支援機構」となって、モーゲージバンカーが長期固定の低金利で貸す住宅ローンを買い取って証券化する業務に徹します。
モーゲージバンカーは、住宅金融支援機構と提携して、住宅ローンの貸し出し審査を行い、その審査を通った人にローン資金を融資するのです。
このようなローンの証券化の仕組みは、米国では非常に一般的で、全米の住宅ローンの約7割ものシェアをモーゲージバンクが占めています。
低金利は銀行ローンにも影響
さらに考えられるメリットは、大手銀行の審査が通らなかった人もローンを利用できる余地が広がることです。
住宅金融公庫による直接融資の廃止の方向が決まったとき、年齢や職種によって融資が受けにくくなる人の増加が懸念されましたが、国土交通省はモーゲージバンカーによって、そうした融資選別が起こりにくくなることを期待しています。
このモーゲージバンカーの影響で、ローン金利アップに歯止めがかかっているという見方もあります。銀行の住宅ローン利用者にも、恩恵が及んでいると言えます。
モーゲージバンカーのメリット
モーゲージバンカーの第一のメリットは、ローンの金利が低いこと。35年金利固定型ローン(フラット35)の金利をみると、各社で幅はありますが、2%台前半で提供している会社もあります。
同様の銀行の公庫提携ローンは3.0%前後で、3.4%台のものもあることを考えると驚異的な金利です。