【新興国債券】の落とし穴[高利回りの理由を考えよう]

金融商品を購入される時、商品の内容をしっかりと理解してから購入されていますか?
当然でしょうという方もいらっしゃれば、あまり理解していないけど勧められないから購入したというように、様々なお客様がいらっしゃるかと思います。
お客様に100%商品を理解してくださいとは言いませんが、最低限何に投資をしてどういった仕組みで利益を上げる商品なのか大まかでいいので把握しておく必要はあるかと思います。
銀行・証券会社の担当者との関係性によっては、商品選びから全て担当に任せているという方も一定数いらっしゃいます。
今回お話しする商品に関しては、いくら担当者と関係が良くても、購入にあたっては慎重に検討すべき商品をご紹介します。今後の銀行・証券会社とのお付き合いの参考にしてください。
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「新興国債券」は購入してはいけない金融商品第1位

「新興国債券」は、資産運用を考えている方が圧倒的に買ってはいけない商品です。
ただ金融商品の中でも、一番持っている方が多いのもこの「新興国債券」なんです。
「新興国債券」の説明をすると、債券を新興国通貨建てで発行している商品です。

新興国通貨建て」というのが曲者なんです。

先に言うと、ブラジルレアル、メキシコペソ、トルコリラ、インドルピー、南アフリカランドなどなど、米ドル以外の通貨でよくわからない国の通貨商品は購入しないことをお勧めします。

ただ、理由なく購入するなするなというのも筋が通りませんので、新興国債券の商品性も含めてご説明します。

新興国債券の商品性

例えばブラジルの通貨レアル建てで発行されている債権などは、毎年7から8パーセントぐらい金利が受け取れるんですね。

ただし注意なのが、ブラジルレアルで7%です。日本円とレアルの為替が変動すれば、レアルから円に交換した時に7%受け取れるとは限りません。
また債権自体をブラジルレアルで購入するので、元本自体も為替に影響されます。
満期になれば、単価110で償還されますが、それも為替の影響を受けます。つまり定期的に受け取れる金利も満期で償還する元本を為替動向によって大きく変動するということです。

ここで皆さんが陥りやすいのが、金利の高さに魅力を感じて為替の変動を軽視してしまうという点です。
具体的に話すと、先ほども例に出したブラジルレアルですが、毎年7%も金利が出るんであれば、5年持てば7%×5年で合計35%金利がもらえます。
こう聞くと一見魅力的に感じます。

ただリスクとして為替が35%以上円高で、レアル安になってしまうと為替で損します。

為替が変動するという点に関して

この為替が変動するという点に関しては、皆様はそこまで敏感に気にされないのですが、新興国通貨・・・ブラジルレアル、メキシコペソ、トルコリラ、インドルピーなどの通貨は、平気で30%以上変動します。
ブラジルレアルは、直近5年間で約半分になっていますし、トルコリラに限っては1/3になっています。
10%以上の変動はよくある話です。
簡単に説明すると、新興国通貨の金利が高いのには理由があります。

それは、インフレ率が高いからなんです。例えば、トルコでは毎年物価が毎年1割上昇しています。モノの値段が毎年1割上昇するということは、逆を言えばお金の価値が毎年1割下がっているというふうにも言えます。

100リラで購入することができたものが、来年110リラになるということですね。
ですのでそれを抑えるために、高金利にしているというのが背景にあります。
これに関しては少し複雑ですので、新興国は毎年お金の価値が下がっているというふうに理解していただければ結構です。
そして為替変動の大きさの他に、この商品が買ってはいけない商品第1位である理由があります。

「新興国債券」を買ってはいけない理由

それは「換金しづらい」という点にあります。
こういった新興国通貨は、そもそも為替手数料がかなり高く、たとえば金融機関で円からレアルに通貨を移すだけでも為替手数料が3%以上かかってきます。

しかも最後には、また円に戻さないといけないので、円からレアル、レアルから円、往復で6パーセント以上かかってしまいます。

そして債権は株とは違って市場で売れないので、途中で売却する際は買ってくれる相手を見つける相対取引というものになりますので、そこでもまた手数料が大きく引かれます。
ですので、もし金融機関で新興国債券を既に買ってしまっていて、今現状、含み損という方には少し酷なお話なんですが、その債権を途中で売却しようと思った際、今の評価額からさらに手数料諸々込みで3から5%くらい引かれる考えておいた方がいいです。

満期まで持っておけば報われる?

じゃあ、だからといって満期まで持っておけば報われるのかというと、何とも言えないのが新興国債権なんです。
「手数料が高い」「変動が激しい」「途中売却しづらい」こういった理由で、新興国債券の購入はくれぐれも控えることを推奨します。

本当にリスクを理解した上で、お客様の意思で投資されてるのであれば何も言わないのですが、大半のお客様はこれがいいと勧められたからという理由だったり、メリットばかりを見てしまったがために、リスクも手数料も高い商品を購入してしまっているということがあります。

もうすでに購入してしまったという方に関しては、その方の状況に応じたアドバイスになるので一概には言えないのですが、傷が浅いうちに手放した方が良いと個人的には考えています。

また今回お話ししたよ4以外の商品でも、よく分からない商品、全く理解できない複雑な商品などに関しては、手を出さないようにしてください。
少なからず私は今回お話しした商品に関しては、お客様からの強い要望がない限りこちらから提案することはありません。
もし今後このような商品に出会うことがあれば、一旦立ち止まってしっかり検討するようにしてください。

それではまとめます。

資産運用を考えている方が購入してはいけない金融商品

第4位が「新商品の投資信託
運用実績のある投資信託にしましょう。

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第3位が「信用取引
ご自身の経験と資産のバランスをみて検討してください。

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第2位「仕組債
商品の内容をしっかりと把握した上で判断してください。

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そして1位g[新興国債券
ブラジルレアル、メキシコペソ、トルコリラ、インドルピーなどのよくわから国の通貨には手を出さないようにしてください。

 

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